少人数・マンツーマン指導で調理の知識と技術を習得
社会での即戦力を生み出す、各校の実践的な教育体制をポイントごとに紹介します。
CASE2 辻学園調理・製菓専門学校
辻学園調理・製菓専門学校で職業実践専門課程の認定を受けている学科の一つ「上級調理師科」。料理人としての幅広い視野と高度な調理技術を習得する同科では、1クラス約25人という少人数制のもと、技術や調理に携わる者としてのマナーや心得など、きめ細かい指導を実施しています。有名ホテルや料理店などとも密接に連携し、業界レジェンドクラスの料理人から直接学ぶ機会も多く、最新の知識や技術、技能の習得につながっています。
「調理実習ではマンツーマン指導を行っているほか、自主練習では食材が全員に無料で提供されるのも特徴。学生の自主的な学びも推奨しており、豊富な食材と最新鋭の機器を取りそろえて自由に自習できる環境も整備しています」(小松先生)
<実践的な教育>
少人数での実技指導&プロによるライブ型授業
調理実習、総合調理実習、調理理論の3本柱で実践を学ぶ。少人数制のクラスに担任2人が付き、きめ細かい指導を実施。調理理論ではプロの料理人がデモンストレーションを行うライブ型授業で高度な技を体感する。総合調理実習では校内のレストランでコース料理を提供。学生がメニュー構成から考え調理、サービスまでを手掛ける。
<企業との連携>
名だたる料理人が授業に参加、現場で学ぶ機会も
卒業生も多く活躍する有名ホテルや料理店と連携し、レジェンドクラスの料理人が来校され講演を行うほか、現場に出向き厨房を見学したり、実際にサービスを受け料理を味わったりする機会も。提携実習先での有給企業インターンシップも強化、1年次から実際の現場で学ぶことで実践力が鍛えられ、就職にもつながっている。
<教員の質保証>
指導者としてのスキル向上につながる研修を実施
知識や技術の習得、指導力向上を目的に、教員向けのさまざまな研修を用意。有名料亭「菊乃井」の村田吉弘氏など著名な料理人によるセミナーや研修、調理技術のデモンストレーション研修などのほか、外部専門家によるアンガーマネジメントやチームビルティングといった教育手法を学ぶ機会も設けられている。
<Voice>
上級調理師科2年
横峯 楓さん
調理師を目指して何校かを比較検討しましたが、少人数制で丁寧に指導してもらえる点に惹かれ、辻学園に入学しました。実践的な授業が多く、第一線で活躍するプロの方から直接学べるのが嬉しいですね。魚1匹、鶏1羽を1人でさばいたり、フカヒレやオマール海老など珍しい高級食材も扱えたりする点も辻学園ならではだと思います。一方で、チームで役割分担し連携を取りながら作ることも多く、卒業後に即役立つ経験を積めていると感じます。
編集・ライター/伊藤理子 撮影/上林千晶 内山光 イラスト/村上広恵(トロッコスタヂオ)
本文はCareerMapLabo Vol.4(2023.8月発行)内の掲載記事です。記載されている内容は掲載当時のものです。
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